RedGardは何缶必要? シャワー壁の防水は「2度塗り」で計算する
短い答え
一般的な3方壁のアルコーブ型シャワーの壁面積は約8.2㎡ (88平方フィート)。RedGard (米国Custom Building Products社の塗布型防水材。日本でいう塗膜防水材にあたります)は規定の2度塗りで1ガロンあたり約5.1㎡しかカバーしないので、壁だけで2ガロン(約7.6L)を見込みます。シャワーパン(洗い場の床)も防水するなら、床はより厚い塗膜が必要で1ガロンあたり約3.7㎡。シャワー全体では約3ガロン(約11.4L)になります。
- シャワー壁・浴槽まわりの壁 - 1回塗りで1ガロンあたり約10.2㎡、2度塗りで実質1ガロンあたり5.1㎡ (55平方フィート) (Custom Building Products TDS-104)。
- シャワーパン・床 - 1回塗りで1ガロンあたり約7.4㎡、2度塗りで1ガロンあたり3.7㎡ (40平方フィート)。米国の配管設備基準(IAPMO)のシャワーライナー認証を満たすための膜厚です。
- 缶サイズ - RedGardは1ガロン(3.78L)缶と3.5ガロン(13.2L)缶の2種類。シャワー全体をやるなら、通常は3.5ガロン缶を買うのが正解です。
定番の失敗は、ラベルの「1ガロンで110平方フィート(約10.2㎡)」を見て必要量の半分しか買わないこと。この数字は1回塗り分で、RedGardの防水用途は2度塗りが規定です。
日本の浴室はユニットバスが主流ですが、在来工法(モルタル+タイル)の浴室やシャワー室を自分で改修する場合、この「規定の膜厚から必要量を逆算する」考え方は国内の塗膜防水材でもそのまま使えます。
RedGard 1ガロンで実際に塗れる面積
Customはローラーを何回転がしたかではなく、乾燥後の塗膜の厚さでカバー面積を定義しています。防水用途では乾燥膜厚約0.43mm (17ミル)が必要で、1回塗り(1ガロンあたり約10.2㎡)ではその半分ほどにしかなりません (Custom技術資料TB94)。用途別の実際のカバー面積は次の通りです。
| 用途 | 1回塗りのカバー面積 | 塗り回数 | 1ガロンの実効カバー面積 |
|---|---|---|---|
| シャワー壁・浴槽まわり(防水) | 約10.2㎡ (110平方フィート) | 2回 | 約5.1㎡ (55平方フィート) |
| シャワーパン・床(米国IAPMOシャワーライナー) | 約7.4㎡ (80平方フィート) | 2回 | 約3.7㎡ (40平方フィート) |
| タイル下のひび割れ絶縁 | 約9.3㎡ (100平方フィート) | 1回 | 約9.3㎡ (100平方フィート) |
| 湿気(蒸気)バリア | 約6.5㎡ (70平方フィート) | 湿気量により1~2回 | 約6.5㎡または3.3㎡ (70/35平方フィート) |
カバー面積は平滑な下地が前提です。多孔質のセメントボードは表の数値より多く吸い込むので、計算には10%の余裕を織り込みます。
計算例: 奥行き0.9 × 幅1.5mのアルコーブシャワー
標準的なアルコーブ型で奥行き約0.9m × 幅約1.5m (3 × 5フィート)、防水膜を壁の高さ2.44m (8フィート)まで立ち上げる場合:
- 壁の長さ: 奥の壁約1.5m + 側壁約0.9m × 2 = 約3.35m (11フィート)。
- 壁面積: 3.35 × 2.44 ≈ 約8.2㎡ (88平方フィート)。
- ニッチ(埋め込み棚)・入口の堰・ローラーのロス分として10%を追加: 8.2 × 1.1 ≈ 9.0㎡ (約97平方フィート)。
- 実効カバー面積で割る: 9.0 ÷ 5.1 = 1.76 → 切り上げて → 壁に2ガロン(約7.6L)。
床(パン)もやる場合は、約1.4㎡ (15平方フィート) ÷ 3.7 ≈ 0.4ガロン。壁と合わせて約2.2ガロン(約8.3L)になるので、1ガロン缶3個か、3.5ガロン缶1個を買います - 大缶の方がガロン単価は安いことが多く、余りは補修用に取っておけます。
👉 防水材計算機なら、この計算が一瞬で終わります - 床の寸法と防水膜を壁に立ち上げる高さを入れ、1ガロンあたりのカバー面積を設定すれば(RedGardの壁は55平方フィート、床の割合が大きい工事なら40寄り)、ロス分込みの面積とガロン数が出ます。壁の帯は床の全周に沿って計算するため、3方壁のアルコーブでは結果がやや多めに出ます - それを安全マージンと考えてください。カバー面積の欄にはどの製品のラベル値でも入れられるので、Hydro BanやAquaDefenseなど、セール中の防水材でも同じツールがそのまま使えます。
注意点
- 2度塗りは省略不可。 1回塗りでは防水に必要な膜厚の約半分です。2回目は1回目と直角方向にローラーを転がします。
- 色で乾燥を判断。 RedGardは塗るときはピンクで、乾くと濃い赤に変わります - 通常1~1.5時間、低温・多湿の環境では最大12時間。完全に赤くなってから重ね塗りし、最終塗りが完全に乾けばすぐに湛水試験(水張りテスト)ができます (TDS-104)。
- 弱点部にはメッシュを。 平面部に補強布は不要ですが、Customは面が切り替わる入隅・出隅と3mm (1/8インチ)以上の隙間には、幅15cm (6インチ)のグラスファイバーメッシュを埋め込むことを推奨しています。排水口まわりは、ドレンフランジの周囲に30 × 30cm (12 × 12インチ)のメッシュを埋め込む仕様です。
- 厚塗りのしすぎもNG。 Customはウェット膜厚の上限をどの用途でも約1mm (40ミル)と定めています - 厚く盛っても保護が増えるわけではなく、仕様外になるだけです。
- 温度に注意。 塗布後72時間以内に表面温度が4°C (40°F)を下回るおそれがある場合は施工しないでください。
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